山形大学のHPを見て思ったこと 〜COC+(地方創生)事業概要〜
こんにちは、けんてぃーです。
今日は山形大学のHPを見ていて思うことがあったので、書いていきます。
COC+とは?
まず、COC+という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
COC+とは、ざっくりと言うと、「文科省の支援のもと、地方の大学が地方公共団体・企業などと協力し地方創生を目指す事業」です。
多くの地方でこぞってこの事業を実施しており、各大学は地方創生の一翼を担おうと頑張っています。
COC+の詳細は千葉大学の図と説明が簡潔で良いと思ったので、詳細が知りたい方は下のリンクをご参照ください。
山形大学COC+の事業概要
COC+実施大学のひとつの山形大学の事業概要図(COC+事業:事業概要図|山形大学COC・COC+推進室)をHPで見て、思うことがありました。
けんてぃーが気になったのは上の図の青枠の「山形県の特徴」部分です。
(この部分から下の事業概要はどこの大学のCOC+を見ても同じようなことばかりです。)
「3世帯同居率」が1位で、家族全員働きやすく、「社長輩出率」が2位で、事業継続・起業しやすい。 (山形で働くことのプラス面)
しかし、
人口減少率はワースト5 位、高齢化率もワースト5 位で、若年層が県外流出し、少子高齢化が進んでいる。
とのことです。
この表現に疑問が残ります。
3世帯同居率が高い=働きやすい?
まず、3世帯同居率が高いから家族で働きやすい、とあります。たしかに子供が生まれても、介護が必要になっても、家族で支えながら働きやすい面はあるでしょう。
しかし、3世帯同居でないと生活が苦しい、とも言えます。
調べてみると、下のリンクの記事にも書いてありますが、3世帯同居率は農業が盛んで人口がまばらな地方で高いと言えます。また、共働き世帯率も高い傾向にあります。
三世代世帯人数 [ 2015年第一位 山形県 ]|都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]
これは、田舎で収入が少なく、共働きかつ3世帯同居でないと生活が苦しい環境であることを意味していると私は捉えます。
社長輩出率が高い=事業がしやすい?
次に、社長輩出率が高く、事業継続・起業しやすいとありますが、これもどうでしょう?まずここでいう社長輩出率とは、「その県の人口に占める社長の割合」を意味するようです。
社長の出身地ランキング、ワースト1位は鳥取県?なぜ社長「輩出率」1位は徳島県? | ビジネスジャーナル
上の記事でランキングと所見が見れますが、山形県は老舗が多いことがまず要因とあります。事業を長く継続させていて、経営者としてビジネス経験を積んで人が多いことは素晴らしい事だと思います。
しかし、老舗が多いため順位が高いのであって、起業がしやすい環境というのは適切ではないと感じます。
老舗が多いのも、新しく大きい産業が参入しない、ビジネスとして魅力の乏しい環境のため、何とか昔からの事業が続けられており、他の産業には雇用先が少ないと捉えることもできますね。
まとめ
以上のことから、3世帯同居率と社長輩出率の高く、働きやすい環境という表現は、適切ではないと思います。
「農業人口が多く、主流な産業構造の変化の波に乗れず、多くの人を雇える体力のある企業が進出してこない状況にある。そのため、小さい事業で、共働きをしながら生活している人が多い環境」を意味していると捉えています。
その結果として、若年層の県外流出が続き、少子高齢化が進んでいるということです。
なので、事業概要としては、
「山形県では若年層の流出が止まらず、少子高齢化が進んでいる。この一因として、〜(前述の内容)〜が挙げられる。その結果として、3世帯同居率と社長輩出率が高くなっている。しかしこれは、サラリーマンでは得ることができない経営者としての実体験を持つ人が多く、経営者の考えや行動を身近に、当事者意識を持って学ぶことができるというメリットでもある。つまり、山形県は他県より経営者的ビジネス感覚を持った人材が育ちやすい下地があると言えるため、それを活かして~(以下それに合った事業計画)〜」
上記のような表現であるべきだと私は考えます。
※深く調べたわけではなく、これが100%正しい情報ではないでしょう。詳しい方がいらっしゃればご教授いただけると幸いです。