けんてぃー大学

20代の国立大学職員による仕事のことその他関心があることの書き散らかしブログ

就活解禁と「AI面接」

こんにちは、けんてぃーです。

 

さて、いよいよ6月1日から「就活解禁」となります。

解禁まで10日を切り、弊校の学生にも徐々に緊張感が高まってきています。

 

そんな就活ですが、今年は、「AI就活元年」とも言われています。

これについて取り上げてみます。

 

 

1.AIによるエントリーシートチェック

まず、AIによるエントリーシートのチェックを実施する企業が多くなるようです。

企業に大量に届くエントリーシートを最初にAIにチェックさせ、それで不合格だったものを人間がチェックする形が多いでしょう。既にそのチェック精度は人間の評価と大きく違いないレベルなのだそうです。これは、企業側にとって大きな効率化となりますね。

そして、それを合格したものを人間が面接するかと言うと、もはやその領域までAIが担当するようになってきています。

 

2.AIによる面接

AIによる面接はすでに技術的に実現しています。

SHaiN」というAI面接サービスは実用化されており、就活生はスマホやPCに向かって面接することが増えるでしょう。youtubeの動画があったので参考に載せておきます。

 

www.youtube.com

面接時間は60分以上かけ、じっくりと応募者を見極めるシステムとなっていますね。

しかも、ただ音声を認識するだけではなく、顔の表情なども撮影され評価されるようです。応募者からしたら油断なりませんね。

いやー、すごい時代になったものです。

 

3.メリット

さて、このAI面接におけるメリットは以下のようなものが挙げられます。

 

・人事担当者のコスト・労力軽減

・面接官の先入観やコネの排除

・面接の時間や場所を選ばない

 

時間や場所といった制限なく、面接を効率的に、公平に実施することができるようになるのです。企業としても就活生としても嬉しいことですね。

 

4.デメリット

反対に、デメリットは以下のようなものが挙げられます。

 

スマホやPCに向かっての面接はやりにくい。

・AIに評価されることに納得がいかない。

・AI採用への対策がテンプレ化されたら、応募者の応対が画一化される恐れがある。

 

リクルートキャリアやディスコといった就活産業の調査では、上記のような理由から、半数程度の就活生が反対しているとのことです。

 

たしかに、スマホに向かっての面接は慣れが必要でしょう。スマホのカメラを面接官の目と思って見るというのは難しいものです。

多くの人は気づいたら液晶画面を見てしまっており、AIに「ずっとうつむいている」と捉えられてしまう可能性もあるでしょう。

面接官の表情や仕草などを読み取って、それに対して適切なコミュニケーションを取るという技術を評価することも難しいですね。

そのため、公平ではあるものの評価に納得がいかない、という事はありえますね。

 

AI対策のテンプレ化については企業側の意見です。

しかし、私はこれは大したデメリットではないと思っています。

というのも、AI対策を実行できる人なら、人間相手の面接でも充分に対応できると思うからです。それに、AIの日進月歩の進化のほうが対策法の拡散よりも早いのではないかと思っています。

 

5.おわりに

賛否はありますが、今後の就活のトレンドとして、AIの活用が進むのは間違いないでしょう。最終的には人間の目で判断する必要はあるでしょうが、そこにたどり着くまでに、最低限の対策は必要になるでしょう。

そして、AI就活を対策するということは、「コンピューターが意味を確実に理解できるような、論理的な思考とその表現ができるようになる」という事が一番でしょう。

テクノロジーへの対応が必須と言えるこれからの社会において、こうした「コンピューターとの親和性の高さ」は非常に重要になります。そのスキルが磨かれる事になるのは非常に有意義な事ではないでしょうか。

 

以下、参考記事:

出身大学もう関係ない?企業の採用に「AI面接」 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

[ニュース]話題のAI選考について就活生の反応は?約半数が「AIに書類選... - 『日本の人事部』