けんてぃー大学

20代の国立大学職員による仕事のことその他関心があることの書き散らかしブログ

国立大学職員という仕事のメリット・デメリット

こんにちは、けんてぃーです。

今日は5年以上仕事をして、私が思う国立大学職員(事務職員)として働く上でのメリット、デメリットについて、それぞれ3つにまとめました。

※弊校での経験と、他大学の職員からのお話を基にしております。

 

 

 メリット

 

1.充実の学内設備を利用できる

大学には基本的に図書館や体育館、陸上グラウンドなどがあり、教職員もそれらを利用できます。

例えば、昼休みにサッカーをしたりプールで泳いで午後からリフレッシュして仕事に臨めます。この環境はなかなか他の職業にはないであろう、大きなメリットです。

私も昼休みには基本的に運動しており、運動できない時と比べると間違いなく午後の仕事の集中力の向上や業務ストレスの軽減にプラスの影響を与えていることが実感できます。

他にも体育館のジム設備も使えますし、図書館で本も借りれます。学食を利用できるのも嬉しいです。

私自身、このメリットが大学職員を目指す上で最も強い動機となっていました。

今でもこの仕事最大のメリットはこの点であると思っています。

 

2.社会的信用がある

国立大学は準公務員(元々は公務員)ということで、世間的に非常に安定していると評価されます。実際に給与や待遇は、公務員と変わりありません。

 

街コンでも公務員限定といったものが多く、公務員というものは人気があり、男女ともにそれなりにモテますし、例えば銀行等でも安定性が信頼されて非常に低金利で多くのお金を借り入れできます。ローンを組んで家を購入するような時には非常に助かるはずです。

同性でも異性でも、仕事でもプライベートでも、新しく出会う人に社会的に信用ある人だと思われることは、大きなメリットです。

 

3.安定している

前述のとおり国立大学は公務員的な要素が色濃く、年功序列型かつ簡単には解雇ができません。

そのため、まるで仕事ができなくても、しなくても、年度ごとに昇給していきます。無能でも、大学経営が苦しくても、多少のルール違反をしてしまっても、滅多なことでは首になりません。

新しい環境で自分がどれだけやれるか、学生から初めて労働者となるときに不安が大きい中で、とりあえず食いっぱぐれない確率は極めて高いです。

 

 デメリット

 

1.給料が安い

給料は安いです。ええ安いです。公務員系はどこも基本的にはそうですが、特に若手のうちはとにかく安いです。

地方や年度にもよりますが、私の大学での初任給(月給)は172,200円でした。そして昇給は基本的に若手のうちは年に6000円ベースアップ程度です。

例えば家賃補助も通勤手当もなく、残業もしなかったとしたら、手取りにしたらせいぜい14万円程度です。

ひとり暮らしなら良いですが、仮に家族を養うとしたら非常に心細い金額です。

民間企業に就職した大学の同期と比べても、給料の低さにびっくりされます。5年以上働いた今でも各種手当を抜くと手取りは300万程度です。。

 

不況が続き公務員が人気で高倍率になっている昨今、その競争を勝ち抜いて内定をもらえる一定程度優秀な人材ならより多くの給料のところにふつーに内定取れるでしょう。

 

2.仕事のモチベーションを上げにくい

前述のとおり、頑張ろうが頑張らなかろうが給料が変わらないという点のデメリットになりますが、仕事を頑張るインセンティブが非常に低いと言えます。

業務改善を提案したら、じゃあやってね、という感じで丸投げで、頑張る人に負担が行きます。そして、頑張ったことに対する報償が無いといっても過言ではありません。

上司や同僚から評価されるかもしれませんが、それが待遇には反映されません。むしろ、出来る奴だからと激務部署に配属される確率が高まります。

事務仕事に、そうであっても自分はこれをやりたい!成し遂げたい!と思えるような仕事は少ないし、そういう思考の人材は少ないです(そういう人はこの職業を目指さない傾向がある)。

結果としてモチベーションが低い集団となり、その色に染まってしまいます。

やりがいを見出しにくく、優秀な人も優秀でなくなっていく傾向にある環境です。

 

3.教員の召使いのような扱い

国立大学の事務職員は学内において教員の召使いのような扱いです。

これは不思議なのですが、それを事務職員の側が受け入れているような感もあります。

私が教員と対等に接して他の職員と仕事するようにコミュニケーションをとり、注意すべき点ははっきりと注意したら、上司に怒られたこともあります。上の世代ほどその意識が強いです。

 

教職協働と言われる、職員により多くの権限と責任を与え主体性を持たせ、教員の負担を軽くし教育研究に力を入れるようにする方針がどの大学でも言われておりますが、そう言われる時点で大学運営における職員の権限や立場が低いのが理解できるでしょう。

 

 終わりに

以上、簡潔にメリット・デメリットを書いてみました。

今後それぞれをより詳細に書いていくかもしれません。

参考になりましたら幸いです。