現金派 VS キャッシュレス派、どっちが貯金できる?
先日、ツイッターで
30代からはじめる、10年で1000万円を貯金する方法 | ライフハッカー[日本版]
という記事が流れていました。
この記事の、
1. クレジットカードや、電車やコンビニで使える電子マネーで買い物をしない
クレジットカードも電子マネーも、現金を出さなくて買い物ができるのでとても便利ですが、便利だからこそついムダ使いをしてしまいがちです。「買い物は現金だけ」と決めて実行すれば、お金が減るつらさが実感できて、ムダ使いにブレーキがかかります。
上記の部分について、キャッシュレス推進派の私の思うことを書いていきます。
キャッシュレス化で無駄遣いは増える?
現金派の言い分として、
カード払いだとついついお金を使いすぎてしまう
というのがあります。
これについては、本当です。
まず、行動ファイナンスや幸福の経済学について書かれた『行動経済学入門』(東洋経済新報社)によると、国内外の数多くの研究において、現金よりクレジットカードの方が支払許容額が高くなり、より多くの支出をする傾向がある、ということが分かっているようです。
そして、お金と人間心理の研究の第一人者である、アメリカのデビッド・クルーガー博士の『「お金」のシークレット』(三笠書房)によると、現金払いと比べてクレジットカード払いでは平均23%も支出が増えるという研究結果だったようです。
つまり、4・5人に1人は現金よりもキャッシュレスで支出が増えることが科学的に証明されているのです。
いや、まあ実際はカード払いのほうがネットで使用履歴の確認・管理が簡単にできます。ポイントもつくのでお得です。これらは散々言い尽くされている事ですね。
なので、そういった管理ができて倹約思考の人であればカード払いでも問題無いし、それどころか支出のコントロールが上手になります。支出が増えることがあっても、それはコントロール下でのものなので問題ないでしょう。
しかし、問題は、そういった簡単な管理をやらない、やり方を学ぼうともしない人で、消費ドバドバ思考の人たちです。
こういった人たちは、カード払いではお金を使っている感覚が麻痺して、ついついお金を使ってしまうのです。
特に,デビットカードやプリペイド式の電子マネーではなくクレジットカード払いでは、支払いが先延ばしになることでその傾向は顕著になります。
本来であればそのような金銭感覚や金融リテラシーを改善させるのが一番ですが、現実としてそのような人たちの消費マインドを変えるのは非常に骨が折れる事でしょう。そういった人たちは我慢するという意志が弱いですし、金融的な話は途端に難しく感じて拒絶してしまう人が多いでしょうからね。
そして、そういった理由で、キャッシュレスの反対勢力となる現金払いを推奨するコンサルタントもいるわけですね。
コンサルタントの人からしたら、そういった人が一定数いるのは事実であって、その人たちが無駄遣いを減らせるように、科学的な根拠に基づいて提言しています。
この人たちはなまじ科学的に正しい事を言っているので、説得して同意形成のもと現金不要のキャッシュレス社会を推し進めるのは困難です。
つまり、無駄遣いを減らしたいという理由で現金払いを好む人達と、それを推奨するコンサルタント達がキャッシュレス化を妨げる要因になっていると言えるのです。
キャッシュレス推進派の私としては、そんな人たちは放っておいて強引にキャッシュレス化を推し進めて欲しいものですけどね。
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